今回、「TEPPEN RAGE Cup」を優勝したMoppie(もっぴー)さんにインタビューさせていただく機会をいただいた。
「TEPPEN」とは、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社と株式会社カプコンが共同で開発するアルティメットカードバトル。ストリートファイターやモンスターハンター、ロックマンなど、カプコンの人気キャラクターたちが参加し、白熱したバトルを繰り広げる。12月末には、世界大会「WC2020」も控えている人気ゲームだ。
【公式サイト】
https://teppenthegame.com/jp/
Moppieさんは、プレイヤーだけではなく、自らコミュニティ大会「Moppie杯」などを多数主催(12月13日時点で64回)し、公式番組などにも出演する。TEPPENとの出会い、そして大会主催者として、プレイヤーとして、TEPPENの楽しみ方などを詳しく聞いた。
「TEPPEN RAGE Cup」を優勝した際のMoppie(もっぴー)さん
TEPPENとの出会い、そして魅力とは?
ーTEPPEN に出会う前はどのようなゲームをしていましたか?
”ゲーム=悪”という古い考えの家庭だったため、学生時代はほとんどゲームをしていませんでした。がっつりゲームをやったのはTEPPENが初めてです。
ゲームをしてこなかったことがコンプレックスでもありますが、逆に何をやっても「新鮮」な体験であると感じることができるので、今の活動の原動力となっているかもしれません。
ーそんな中、TEPPENをはじめるきっかけとはどのようなものだったのでしょうか。
凄く落ち込んでいるときに何か元気が出るような動画はないかとYouTubeをあさっていると、梅原大吾さんが大学で行った講演の動画にたどり着きました。
そこでeスポーツに触れ、自分もこの業界に触れたい(あわよくば選手として)と思っていたときに、TEPPENがリリースされると聞いてビビッときました。
後にTEPPEN関係で梅原さんにお会いすることができた時は感動しました。
ーTEPPEN の魅力とは?
これは話し始めると止まらなくなってしまいます(笑)
あえてひとつ挙げるとすれば、「じっくり考える」思考力と「瞬時に判断する」アクション性が同時に求められ、それが共存していることです。
TEPPENは従来のカードゲームの枠から飛び出している画期的なゲームです。試合画面を見てもらえれば分かるのですが、リアルタイムで試合が進行するため、カードゲームなのに一秒たりとも気を抜くことができません。
そのため、単なる頭の良さだけでなく、指の速さやカードを使うタイミングなどのいわゆるPS(プレイスキル)も必要とされます。
それに加えて、アクションカードを使ったとたん、「アクティブレスポンス」と呼ばれるターン性のカードゲームのような展開になり、従来のカードゲームの良さも引き継いでいます。
まさにeスポーツ時代にふさわしいスマホゲームです。
ーなるほど、たしかに、他のカードゲームとは一線を画すものがありますよね。
ーそして、「TEPPEN RAGE Cup」で優勝されたわけですが、そのときのお気持ちはいかがでしたか?
世界一、TEPPENをやりこんでいた自信はあったものの、まさか優勝できるとは思っていませんでした。
その年の世界大会は出場できないと決まっていたので、選手としてではなく、別の方法でTEPPENを盛り上げていきたいと思いました。
優勝後、テレビ関係者の方にカメラを向けられた際「優勝賞金はTEPPENを盛り上げる為に使います!大会も開いてみたいです!」と宣言し、その場で大会プラットフォームアプリ関係の方に名刺を頂いたことが、現在の活動の出発点でもあります。
ーそこから、TEPPEN 公式放送や公式ホスト役などのご活躍に繋がっているのですね。
オファーの理由は直接聞いていないのですが、コミュニティ内での大会主催回数が一番多かったことを目にとめてくださったと思います。また、界隈で有名なYouTuberさんとコラボさせていただいて、YouTubeで世界大会出場選手紹介動画に出演したことも大きな要因かもしれません。
【TEPPEN】世界大会出場選手紹介!日本人編【GUEST:Moppie】
https://www.youtube.com/watch?v=9l8n_1hxu_4&t=2637s
(公式放送後には、この動画がアプリ内で流れることになりました)
大会主催者として「主催を楽しむ」
ー現在も多くの大会を主催されています。その根底にはどのような想いがあるのでしょうか?
「TEPPENのコミュニティを盛り上げたい!」という想いは常に中心に据えています。
企業主体型の大会とは違い、ユーザー主体型の大会ですので、大会自体がコミュニティになり得ます。それ故、大会の盛り上がり=ユーザーの熱量という図式が成り立つので、単なる「承認欲求」ではなく、TEPPENへの「貢献感」を感じることができる点は大きなモチベーションになっています。
ー大会を運営する上で、心がけていることはありますか?
大会の雰囲気作りのバランス感覚には特に気を付けています。
僕がいつも使っているTonamelをはじめとして、大会運営プラットフォームの発達により「誰でも大会を開催できる世界」にはなりつつあります。しかし、僕はすべて個人で運営しているため、ルールの厳格さには限界があります。
例えば、カードゲームの公式大会では、参加者全員のデッキリストの登録は必須です。何かトラブルがあれば、スクリーンショットの提出をお願いして裏取りをした上でジャッジしなければいけません。コミュニティ大会では、ここを参加者の良心に委ねて補っている部分が大きいです。その点、大会の雰囲気作りが必要になります。
具体的には、運営と参加者の距離の近さが重要です。実際に、僕の大会では100名程の方の中から毎週30名程参加してくれているような規模感ですが、参加者のほとんどの方とSNS等で交流があります。新規でエントリーしてくれる方ともコミュニケーションをとるために、大会専用のディスコードサーバーも用意しています。
ー大会を継続して開催するために必要なことはなんでしょうか。
この質問に対する答えは簡単です。
「大会の主催を楽しむ」
これだけです。
ーなるほど、シンプルですがとても大切なことですね。どのようなシーンで特に楽しいと感じますか?
楽しみ方は人それぞれだと思いますが、僕は「参加者が楽しんでいる様子を見ている(聞いている)時」に楽しいと感じます。
オンラインの大会なのになぜ参加者の様子がわかるのかというと、大会中は、いつも一緒に遊んでいるゲーム仲間(参加者)が、ディスコードで会話している様子を聞きながら運営しているからです。
また、TEPPENはミラティブ文化であるため、誰かしら大会の様子を配信してくれています。
参加者よりも大会を楽しんでいる自信があります。
これからTEPPENを始める方に向けて
ー大会に出場した経験がない方に向けて、伝えたいことはありますか。
まずは一度気軽に参加してみることだと思います。
そもそもここまでゲームにハマったのは、とあるコミュニティ大会に参加したことがきっかけです。最初は敷居が高いようにも感じましたが、良い意味で緩い雰囲気の大会が多く、対戦を通じてSNS上で友達が増えました。
特に、eスポーツとしての競技性が高いタイトルの人気が高い時代ですので、より一層ゲームを楽しむ為にも、大会に参加してみると良いと思います。
ー20年12月末に世界大会(WC2020)を控えています。見所はどこでしょう。
TEPPENはリアルタイムで進行するカードゲームですので、試合中は画面が常に動き続けています。TEPPENを知らない方が見ても何となく楽しめるというところが魅力だと思うので、是非見ていただきたいです。
また、今年の大会は、TEPPENをプレイしたことがある方にとっては特に楽しい大会になると思います。
ツアーポイント制度の導入により、今年一年を通して様々なドラマが生まれました。既に発表されたトーナメント表を見ても、1回戦から因縁の対決ばかりです。このあたりは僕がゲスト出演した世界大会直前特番で紹介されています。YouTubeにアップされているので、これを見ていただけるとより世界大会を楽しむことができると思います。
ーありがとうございました。
プレイヤーとして、そして大会主催者としての楽しみ方を教えていただいた。TEPPENを通して、様々なコミュニティが生まれ、人と人とが繋がっていく。そうしてTEPPENプレイヤーが増え、競技レベルが上がり、より白熱した戦いが行われるようになるのだ。一つのゲームがeスポーツ界で生き残っていくためには、Moppieさんのような主催者、プレイヤー、解説者など、多才な協力者が必要なのだろう。今後もMoppieさんの活躍に注目していきたい。
文・コノ
Moppieさん
Youtube:【TEPPEN】Moppie Games
https://www.youtube.com/channel/UCik6dt3Dh1r-BLQ_jSEBE-Q
Twitter:
@TEPPEN_game